自動車用鋼板

自動車用鋼板には、自動車用熱間圧延高張力鋼板、自動車用加工性冷間圧延高張力鋼板、熱間圧延鋼板、冷間圧延鋼板、表面処理鋼板、ステンレス鋼板がある。

自動車用熱間圧延高張力鋼板(SPFH)は高張力鋼板の一つで、自動車構造用に規定されているSAPHよりも更に強い引張強さを有する鋼板である。

SPFH490、SPFH540、SPFH590、SPFH540Y、SPFH590Yの5種類が規定されている。

自動車用加工性冷間圧延高張力鋼板(SPFC)は、自動車用の鋼板としては、最も強度に優れたものともいえる。

元々が引張強さに優れ、かつ衝撃にも強い自動車用加工性熱間圧延高張力鋼板を、圧延加工して薄くし、硬度をあげつつ、引張強さもさらに上げた鋼板である。

熱間圧延鋼板は加工用途に応じ一般用のSPHC、絞り加工用のSPHD、深絞り加工用のSPHE、特殊キルド深絞り用のSPHFの4種類の板材が規定されている。

熱間圧延鋼板は主に板厚1.6mm以上の比較的厚い強度部材に使用される。

冷間圧延鋼板は加工用途に応じ一般用のSPCC、絞り加工用のSPCD、深絞り加工用のSPCE、非時効性深絞り用のSPCF、非時効性超深絞り用のSPCGの5種類の板材が規定されている。

鋼材としては、低炭素鋼に相当し、板厚は標準寸法として、0.4mmから3.2mmのものがある。

その表面の美麗さと優れた加工性のために車体用に使用される。

表面処理鋼板は亜鉛系鍍金鋼板、有機複合鍍金鋼板、排気系用アルミニウム鍍金鋼板がある。

ステンレス鋼板は鉄(Fe)を主成分(50%以上)とし、クロム(Cr)を11%以上含有する合金鋼でCrの含有率が高くなるに従い、不動態被膜が強固になり耐食性が良くなる。

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