摩擦調整剤

摩擦調整剤は静止摩擦係数および動摩擦係数を低減する作用のある有機および無機化合物である。

摩擦調整剤には以下のものがある。

 ■ 非油溶性

  ● 固体潤滑剤

   二硫化モリブデン

   グラファイト

 ■ 油溶性

  ● 有機金属型

   MoDTP

   MoDTC 

  ● 非金属型

   脂肪酸およびその塩。

   アミン

   アミド

   イミド類リン酸塩

   エステル 

二硫化モリブデン、グラファイト等の固体型は層性構造をしており、その内部の異方性により摩擦を低減するといわれている。

有機金属型のMoDTP(モリブデンジチオカーバメイント)等の作用機構については未だ十分解明されない点があるが、分解によりMoS2が生成し固体潤滑剤として作用するというのが一般的である。

非金属型の脂肪酸等は金属表面に多層に吸着し、金属表面同士の移動の際、簡単に上部の層がとれて、大きな力を要せず移動することで摩擦低減効果を示すといわれている。

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