セタン価

セタン価はディーゼル燃料の着火性を示す尺度で、着火おくれによって起こるディーゼルノックの起こりにくさを示すものである。

CFRセタン価測定エンジンによって測定される。

バス・トラックなど高速ディーゼルエンジンでは、エンジン効率、燃料消費量などに影響する。

n-パラフィン系炭化水素はセタン価が高く、ナフテン系は中位、イソパラフィン、芳香族およびオレフィン系は低い。

セタン指数は密度と三点の蒸留留出温度(10、50及び90容量%の留出温度)から計算又はモノグラフによってセタン価と同等の値を求めることができる。

セタン価が低いと低温時におけるエンジン起動が困難となり、ディーゼルノックを起こしたり燃焼不良を起こし黒煙を排出する原因となる。

反対にセタン価が高すぎると、ピストンが上死点に達する前に着火燃焼を始め、かえって熱効率が低下することとなる。

一般に必要とされるセタン価はそのエンジンの型式や回転数などによって決まるので一概に断定できない。

着火性は燃料の自然発火温度と深い関係があり、燃料の成分や平均沸点などにより異なる。

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