油性剤

潤滑油のみでは大きな負荷条件で運転すると油膜が薄くなり、ついには金属間の接触が起こり、摩擦係数が大きくなる。

油性剤とは金属表面に物理的あるいは科学的に吸着する事により金属間の直接接触を防ぐもので、ギヤー油、軸受油、摺動面潤滑油などの他多くの潤滑油に使用される。

油性剤は構造上、親水基と親油基からなり金属との吸着、吸着分子間の相互作用によって強固な吸着膜を形成する。

油性剤としてはオレイン酸、リノレン酸などの脂肪酸が多く使われている。しかし、温度が高くなると吸着膜は脱着し油性効果は減少するので、高温下で使われる潤滑油には極圧剤が用いられる。

 ■ 油性剤の種類

  ■ 高級アルコール

   ● n-デカノール

  ■ 高級脂肪酸

   ● ステアリン酸

   ● オレイン酸

   ● リノレン酸

  ■ アミン類

   ● I-アミノエチル-2ヘプタデセニルグリオキザリジン

  ■ エステル類

   ● ソルビタンモノオレエート

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